Archives for "028_カナダ(Canada)"

Posted by Katsuya on 4th 10月 2010

In Calgary カルガリーの街をぶらぶら

カルガリーのシンボル カルガリータワー

今日は、カルガリーの街をゆったり散策する。

歩き方を見るも、特にこれといった見どころもないようなので、主に街をぶらぶら”ゆったり”観光してみる。

●バスディーポでの厳重なセキュリティ

チャーリーさん宅からはバスで最寄の駅まで移動し、そこからCトレインで街の中心部まで行く。

カルガリーのCトレインは、郊外では普通の電車と同じく専用の敷地を走るが、中心部まで来ると路面電車となり車やバスなどと共存して走る。これまで、色々な国でトラム(路面電車)を使い非常に便利だったので、乗り換えなしで電車が路面電車になるカルガリーの交通システムは良く考えられているなと感心。

さて、明日はカルガリーからバンフへ移動する。

移動手段としてカナダのメジャーな長距離バス「グレイハウンド」を使うので、事前にグレイハウンドのバスディーポ(バスターミナル)で時間を調べておかねば。

街の中心部からバスディーポまで歩いて行ってみる。途中、歩道のない道もあり、カナダの車社会っぷりを痛感。

やっとの思いでバスディーポまで到着しターミナル建物内へ入る。目に入ってきたのは、乗り場のゲート前で行われる厳しいセキュリティチェック。まるで空港のようだ。以前、あったカナダのバスで起きた残忍な事件やテロに対しての予防だろう。ここはアメリカ大陸。

チケット窓口に確認したところ、早朝と午後一、夕方から夜にかけてとカルガリーからバンフへは1日6~7本はバスが出ている。明日のバスの時間もわかったので、いよいよカルガリーのダウンタウン巡りをする。

●街の雰囲気はとても穏やか

午後からゆったりと時間をかけ、街を散策してみる。

この時期のカルガリーの街は、紅葉とハロウィン一色だ。スーパーには大きなかぼちゃが店先を彩り、雑貨屋さんはホラーな人形をおどろおどろしくディスプレイしている。中には、変身グッツを専門に扱う店もあり、マリリンモンローに扮したちょっと大きめのおねえさんにはちょっとびっくり。

街を歩いてみると、カルガリーの街を行きかう人々や様々なお店の店員さんなど、人がものすごく穏やかで親切なのが分かる。広大な自然に包まれて生活すると、人は穏やかになるのだろうか。特に主だった見どころはないが、カルガリーを満喫。ゆったりと過ごすにはちょうどいい街かも。

●気付いたら一眼レフを購入

街を歩いているとカメラ屋さんが目に入った。

過酷な自然環境の中東に長くいたせいか、最近カメラの調子が悪い。まだ買って一年も経たないソニーのサイバーショットが埃にやられ、ズームをすると写真に埃の影まで写るようになってしまった。日に日に埃の存在は大きくなってきており、写真を撮るとせっかくの美しい景色も台無しになってしまうような状態。

そこで、藁をもすがる思いでカメラ屋さんに入ってみる。

店内に入ると、そこにはコンパクトカメラから一眼レフまでたくさんのカメラがずらっと並び、まさにカメラの専門店。カメラの修理ってやってますか?と聞いてみる。すると、ちょっと見せてと店員さん。カメラを触る手つきが専門家を物語っている。

何も言わずにレンズのクリーニングや、エアーでカメラ内部の埃を飛ばす作業をやってくれた。しかし、全く改善されない。アラブの砂埃はカメラの心臓部であるセンサーにまで到達し、もはや工場での専門的なクリーニングを行うしかないそうだ。

修理費用も高額で、もちろん修理を待っているような時間もない。そこで、新しい旅のお供を探すことに。

店員さんの最初の提案は防水デジカメ。サイバーショットの一見防水には見えないようなスタイリッシュなデジカメ。確かに、水が入らない構造なら砂や埃にも強く、過酷な環境に耐えうる設計だ。ただ、今のところサイバーショットに対してあまり信用がないため却下。他にも色々なデジカメを勧めてくれたが、スイッチONでレンジがにょきっと出るタイプのデジカメは同じように埃が入るトラブルがつきものだそうだ。

そこで続いての店員さんの提案は一眼レフ。レンズが外せるため、内部に入った埃をクリーニングするために本体を分解する必要が無いためだ。ただ、本格的な一眼レフは巨大なうえ高価。あのシャッターを切った時の音やファインダーを覗く感じはたまらないが、あと一歩購入に踏み切れない。

そんなウチらの様子を見た店員さんは、最後のとっておきのカメラを披露する。コンパクトデジカメの機動性を備えつつ、一眼レフの利点である大きなセンサーと大きなレンズを備えた「OLINPAS PEN」だ。ちょっと無骨でレトロなデザインと、コンパクトで丈夫なメタルボディ、そして何といっても一眼レフ特有の立体的で色鮮やかな写真が撮れるPENに一瞬で虜に。

正直、最近のカメラは大体性能いいし、デジカメなんて何でもいんじゃん、なんて今まで思っていたが、いいカメラを使ってみるとやっぱり違う。試し撮りでシャッターを切るたびに買わなければいけない気になってくる。

ということで、5分だけ外で考え、購入決定。

デジカメの埃どうにかならないかな?と軽い気持ちで入ったカメラ屋。気付いたら、一眼レフの入った袋を持って店を出ていた。親身になって一緒に検討してくれた店員さんの営業力にやられた。

あと、これだけ世界中に美しい景色があったら、そりゃ仕方ないよね。

○特別支出

OLYMPUS PEN E-PL1:600ドルくらい

明日は、カルガリーからバンフへ移動する。カナダの大自然がPENにどう映るか楽しみだ。

Posted by Katsuya on 3rd 10月 2010

In Calgary カルガリーの日常に触れる

オーガニックな食材が揃うカルガリーのファーマーズマーケット

中欧、北欧と結構駆け足で回ったので、このところスケジュールが結構ハードだった。

カナダといえば大自然。ということで、カナダ滞在の約10日間はゆったりと過ごすことに決定。

●チャーリーさんご夫婦の休日にご一緒させてもらう

今日は、ステイさせてもらっているチャーリーさんご夫婦の休日にご一緒させていただき、カルガリーの日常に触れる。

今日は日曜日なので、まずは教会へ行きミサに参加する。

●カジュアルなキリスト教の集会

カルガリーの今風なミサ。ロックバンドによる讃美歌の演奏

以前、ロンドンでもたまたま訪れたウェストミンスター寺院でミサをやっており、伝統的な衣装を見にまとった合唱団による讃美歌に荘厳な響きのパイプオルガン、牧師さんのありがたいお言葉とトラディショナルな儀式を見てきた。

それと比べ、カルガリーの日曜日は全くといっていい程違うものだった。

まず、車で到着したのは教会ではなく映画館。日曜日に集まるのは教会ではなく、映画館の一室を借りて集会をやるそうだ。

通された映画館のホールの椅子に着席し始まるのを待つ。最初の讃美歌は何とロックバンドによるオリジナルソングの演奏。イエスを讃える歌詞をロックのメロディーに乗せ、会場も一緒になってサビを熱唱する。

そして、30分程の演奏が終わると、ステージには牧師さんが登場。

牧師さんと言っても厳かな感じは一切なく、ジーンズにカジュアルなシャツを着こなしたラフな感じのおじさん。しかも、聖書の一説を会場の笑いも誘いながら皆に説明をしている。更に、音楽や映像など映画館の設備を存分に使った演出をし、雰囲気を盛り上げながら聖書の一説を会場に浸透させていっていた。

午前中一杯でミサは終了。終始いまどきな感じのカジュアルな集会は、若者からご年配の方まで意義のある時間を過ごしていた。形を変え、宗教が生活に密着している。ちなみに、アラブの世界では、宗教が生活に密着しているのはここと変わりないが、今もトラディショナルな形式が守られていた。無宗教の日本人にとっては、どちらもとても興味深い。

●オーガニックなマーケットと大自然を満喫

続くカルガリーの休日の過ごし方は、オーガニックなCALGARY FARMERS MARKETへ。

ここは、広い市場のような建物内に産直系の野菜や果物、新鮮な肉などがブース形式で出店されているにぎやかなマーケットだ。

それぞれのブースで試食もたくさんあり、カルガリーの味をタダで楽しむことができる。ぐるっとマーケット内を回りながら、色々な試食を頂く。カルガリーの大自然が育んだ味はどれもおいしく、また、明らかに試食目当てのウチらのような客にも嫌な顔ひとつしない店員さんがこのマーケット、そしてカルガリーの良さを象徴していた。

カルガリーの大自然には動物が良く似合う

マーケット内でランチの後(試食だけで済ませた訳じゃないよ)、チャーリーさんの計らいでカルガリー郊外にあるファームの見学に連れて行ってもらった。車で1時間程走ると、見渡す限りの農場と地平線のカナディアンロッキーが車窓に広がり、牛や馬、鹿など様々な動物が飼育されていた。

また、たくさんの木々は黄色に色づき、カナダの秋を演出していた。オフシーズンのため、オーロラを見るのは断念したが、この季節のカナダも捨てたもんじゃない。

その後、お宅へ戻り、庭のバーベキューグリルで焼いたアルバータ牛をごちそうになる。朝昼晩とごちそうになりっぱなしで、申し訳ないくらいだ。優しいご夫婦には本当に感謝。

明日は、カルガリー市内を散策する。

Posted by Katsuya on 2nd 10月 2010

Go to Canada ロンドンからカルガリーへ!フライト満席!?

立派な外観の大英博物館

今日はいよいよヨーロッパ最終日。夕方のフライトでカナダへ向かう。

●世界中の宝物が展示 大英博物館

と、その前にヨーロッパを締めくくるにふさわしい大英博物館を見に行く。

この博物館にはイギリスが世界的に絶好調のころ、植民地化していた国から持って帰ってきたありとあらゆる宝物が展示されている。特に興味があるのが、エジプト関連。6月の半ばから1か月程エジプトを見て回っていたが、「この続きはイギリスで」的な解説が多かった。そう、エジプトの大事な観光資源である考古学の品がイギリスに持ち去られているのだ。

ということで、朝一で大英博物館へ向かう。

地下鉄を降り、大英博物館の方向に歩く。ギリシャの神殿を彷彿とさせる立派なデザインの大英博物館がロンドンの街の中に突如現れる。世界中の宝物を展示するにふさわしい建物だ。

半透明のガラスで構成された美しい天井のエントランスを抜け、早速エジプトルームへ。

●持ち去られた品々とロゼッタストーン

3種類のテキストがミステリアスなロゼッタストーン

エジプトで見てきた神様の像やミイラなどがきれいに展示されている。中には巨大な像の頭と腕だけ持ってきているものもあり、当時のイギリスのやる気を感じる反面、エジプトにあるそれらよりも状態のよい貴重な品を見ているとちょっぴり切ない気持ちにもなる。

ミイラや像はエジプトでもたくさん見てきたが、大英博物館にしかない物があの有名なロゼッタストーンだ。エジプトのロゼッタで発見され、ヒエログラフを解明する手がかりになった石版はイギリス人に持ち去られ、ばっちり大英博物館に展示されていた。間近で見る石版に刻まれた3種類のテキストはかなりミステリアス。これを発見し、解明した時はきっとものすごい興奮だったろう。

国別に分かれた展示室はかなり多い。時間もないので、気になる部屋をいくつかピックアップして回る。

中でも「日本」の部屋は印象的だった。茶室の説明や鎧兜、江戸時代の人々の暮らしなど、日本的な展示物が多く展示してあり、外国にある日本を紹介する博物館の一室で改めて自国のことを学ぶことができた。

というか、過去の植民地から持ち去ってきた品々を展示するってどうなんだろ?

●ノーシート??

セルフチェックイン機から出てきた謎の紙

大英博物館から宿に戻り、預けていた荷物をピックアップ。
夕方のフライトに間に合うように、早めに移動開始。

今日のフライトはヒースロー空港から。今度こそ空港間違えをしないように何度もチケットを見る。うん。間違いない。ヒースローだ。

ロンドン中心部から1時間くらいでヒースロー空港へ到着。さすがヨーロッパの玄関。ヒースロー空港はかなり広大で、設備も新しく立派。

さて、まずはチェックイン。セルフチェックイン機にパスポートを差し込み、今日乗る便名を入力する。すると何やら搭乗券ではないチケットが印刷されて出てきた。

「Sorry,なんちゃら unable to process your bookingなんちゃら」

ワンワールドの一周券でブッキングしたフライトなだけに安心していたが、何かがおかしい。

急いでアシスタンスデスクへ。

「チェックインしたいのですが」

「残念ながらあなたたちのシートはありません」

「!!??」
「いやいや、ワンワールドですべて抑えてあるけど」

「シートはありません。あちらで手続きを。」

この窓口ともめても無駄だ。急いで指定されたA14の窓口へ向かう。

●なんか釈然としない。。

窓口名は「フライトマネージメント」とかっこよく書かれているが、列に並ぶ際、最初に話しかけてきた係員の態度が明らかにクレーム対応時のマニュアル通りといった感じのトーンだ。

横には呆然と何かを待って立ち尽くしているスーツケースを持った人たちの列と、窓口には他のスタッフよりもひときわ落ち着いたテンションのフライトマネージャーたち。空港の中でこのエリアだけ異様な空気が流れる。

順番が回ってきた。A14の窓口にチェックイン機から出てきたSorryチケットを渡す。

「あなたたちにシートはありません」

「なんで。なんで。おかしくない?」

「16:45になったらまたここへ来てください」

1時間後にまた来いって…なんだこの扱い。

「なんで16:45にここに来なきゃいけないの?」

「今の時点では席に空きはありませんが、譲ってくれる方を募ります」

これが噂のオーバーブッキングだ。海外ではよくあるらしいが、キャンセルを見越して席数以上の予約を取るってやつ。

「もしそれでも今日のフライトに乗れなかったら?」

「明日の便の搭乗券をこの場でお渡しします」

「あとは?」

「今夜のホテルをこちらで用意します」

「あとは?」

「1人600ユーロの補償金をお支払いたします」

と、結構いい条件を提示してきたが、既に今夜のカナダで約束があるので、仕方なく1時間の時間を潰すためのコーヒーチケットをもらい、時間まで待ってみることに。

1時間後、再度A14へ向かう。すると、ボーディングパスの準備が出来ていた。釈然としないが、チケットを受け取り搭乗手続きを済ませる。結局、最後までスタッフから一言も謝罪は無く、残り少ない時間で広いヒースロー空港内を移動しボーディングパスに書かれたゲートからBA103に搭乗。たぶん、2人で1,200ユーロをもらってたとしてもうれしくないだろうし、今日のフライトに乗れたところで全くうれしくない。

この仕組みってどうなんだろ。いま時のやり方にはとても感じないが、大手航空会社の旧態依然とした体制が変わらない限り改善されないのだろうか。がんばれ、格安航空会社。

ちなみに、One Worldの一周券で予約する航空券のクラスはYなどかなり低いクラス。

VWXY…Z。
犬・猫のひとつ前だったりして。。

●チャーリーさんご夫婦のお宅に宿泊

ロンドンからの釈然としないBA103便は、8時間程のフライトで第28か国目カナダのカルガリーへ到着。

日頃のバス移動などで、長時間乗り物に乗り続けることには慣れているので8時間のフライトは意外とあっという間に感じた。

さて、今日からカルガリーでの滞在は、カウチサーフィンで知り合ったチャーリーさんご夫婦のお宅に泊めて頂く。空港に到着後、最近なんだかめんどくさいイミグレを通過し、荷物をピックアップ後空港出口へ。

すると、こちらを見て感じの良いご夫婦が声をかけてきた。

「ようこそ。カルガリーへ。」

チャーリーさんだ。笑顔での空港お出迎えに、さっきまでのBAに対する嫌悪感も吹っ飛ぶ。それから、チャーリーさんの車でお家に帰りがてら、行きつけのパブでイングリッシュディナー。車の中や食事中に、お二人の話を聞いたりウチらの旅行の話などをする。とても良いご夫婦で、約束を優先してホント良かった。

夕食後、カルガリー郊外にあるお二人の家へ。カルガリーから先の予定をあまり決めていなかったので、カナダのおすすめエリアを聞いたり、一緒にバンフの宿を調べたりする。普段ならまだまだ現役の時間だが、ロンドンとカルガリーでは-7時間の時差があるため、体内時計はすっかりオール状態。用意して頂いたアメリカンサイズのベッドでゆっくりと寝よう。